32

祭りの日。

待ち合わせの時間ぴったりに、マツたちは家へ来た。4人の男全員が浴衣姿で、

「お前ら全員とかキモいわ!」

扉を開けてすぐに思わず笑ってしまった。

「お前だって浴衣だろ!」

なんて総勢で返されて、また笑った。

チャリに乗ると浴衣が開いて、パンツが見えそうでどうしようかと思った。

「ちょっとだけ浴衣上げてから座ってみな」

浴衣の裾を何度も直す俺を見かねて、隣を走っていた尚輝が声をかけてきた。
尚輝は中学の頃から髪を派手な色に染めて、他校の先輩と仲良くしていたりで、正直なんで俺らとつるんでるのか分からない。
でも、いいやつだ。

「おー! さんきゅ!」

尚輝の言う通り、浴衣の裾を少し上げて座り直したら浴衣はまったく開かなくなった。すげぇ。
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