アイツを初めて見たのは、高2になってからだった。教室の前で、クラスの女の子と話している姿。転校してきたらしい。
転校初日だというのにも関わらず、髪の毛は明るい茶色だし、制服は派手に着崩されている。どう見ても俺とは種族が違った。

もしかして同じクラス? と思った予想は、最悪なことに当たってしまった。
HRでアイツの姿を見かけたとき、俺は落胆した。
正直こんな奴とやっていける自信はない。俺の高校生活は、きっといじめられるに違いない。そう思った。

元々この学校に友達は多かったらしく、しかも不幸なことに俺の親友とも友達だったようだ。すぐにクラスには溶け込んだ。
むしろ、俺の方がクラスの中心から薄くなったような気がした。あんなにまとまっていたクラスが、アイツのせいで亀裂が入ったようにも見えた。

見た目通りヤンキーなアイツは、それに気付かない。きっと、元からこんなんだと思っているんだ。

更に不幸なことに、俺の周りにいた友達は、アイツとだんだん仲良くなっていく。
アイツが俺と仲良くしたがっているのも分かった。だが、ことごとく拒絶してやった。
関わらないのが一番だ。
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