16

誰からの連絡もない携帯。
"いつもの場所"ではもう夏の暑さに我慢しきれなくなり、行く回数は徐々に減っていった。
アイツもそうなんだろう。俺が行って会うのは、ごくたまにしかなかった。

クーラーの効いた涼しい部屋に、知らない曲名の、何を言ってるか分からない音楽が鳴った。

(アイツだ……)

いつの間にか寝ていたらしい。枕の横に放り投げられたかのように置かれた携帯が、俺を急かしている。
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