「……なんもしてねぇってーの。」

溜め息混じりに、地面にそう呟いた。アイツの横顔は、どこか、傷付いて見えた気がする。
俺は立ち上がって地上を見下ろす。誰もここを見ない、俺たちが仲良くしているだなんて、露にも思わないだろう。

「お前のネタ、学校じゃウケんぜ。」

「アイツみたいになるぞー、って」

笑ってみたものの、すぐに失敗したと思った。アイツの笑い顔が、引きつっていた。

「……お前が悪くないのは、みんな分かってるよ」
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