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蝉が鳴く、クソ暑いこの日。
数日前に梅雨明け宣言されたってぇのに、暑さは既に猛暑入りをしていた。

相変わらず、俺はあの屋上にいる。
日中の太陽が真上に来ていて、隠れる影さえないようなこの場所に、辛うじて俺にかかる影。見上げれば、眩しさの中にアイツがいた。

「なぁ。」

「何、」

「あちー」

「……夏だしな」

「分かってるよ、ばーか」

俺が笑えば、アイツも笑う。
相変わらずの俺たちがいた。
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