逃亡

……いない。

「アレ、アイツいないじゃん。愛想尽かしたんじゃねーの?」

背中から抱きつくみたいに言われたって、そんなの一番に俺が気付いた事だっての!
しかも愛想尽かされるワケないし。……どんな自信だ、俺。

「そっ、そんな事ねーよ!」

ヤベ、どもった。

「きっとすぐ戻ってくるって!」

笑ってみせるけど、きっと顔引きつってる。
心の中じゃ、本気で焦ってたりする。
なんてったって、俺の宝物だったんだから。

「お前、この前も殴ってたろ?多分そのせいだって。」

人事だと思いやがってコンチクショウ!

「うっせ、愛情表現だ。」

ムカつくから一発殴る。

「これも?」

「バーカ、差がありすぎんだよ。」

「照れちゃって、可愛いなぁ」

うっぜぇ!!
キモいからほっぺつつくな!

「ま、その内戻ってくるって。」

「当たり前だろ!俺のなんだから!」

あー、でもホントどこ行ったんだろアイツ。
俺のアヒルストラップ。
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