つい先日、奇跡に近い夢のような時間を過ごしました。みなさん予想はできているでしょうが、えぇそうです!ついにルッスーリア様とお菓子作りをしてしまったんです!してしまった、なんておこがましい。していただいた、が相応しいですね!あぁそれにしても楽しかった!ルッスーリア様の流れるような手つき、時々見せる自然な笑み、クリームの量を間違えて思わず頬に付けてしまうというお転婆ぶり……!!


「なぁ、あれ何スクアーロ。」


「気にするなぁ。ただの馬鹿だから。」


…あぁっ!せっかく余韻に酔いしれていたというのに…!聞きたくもなかった上司の声に一気に現実に戻されてしまった!相変わらず気持ち悪い程しつこい方ですね!


「テメェもう一回言ってみやがれぇ!」


『あ、ベルフェゴールさん!どうもお疲れ様です!』


「ん。」


「ゔお゙ぉい!シカトすんなぁ!」


テメェの上司は俺だぁ!と吠えまくっている目の前の男を、上司と認めたことはありません。それよりも私は今日一度も御姿を拝見していないルッスーリア様を探さなくては…!


「ゔぉい、どこ行きやがる。」


『どこって、決まってます。ルッスーリア様のとこグェッ』


「駄目だ。俺達は今から任務だからなぁ。」


な ん で す と ?
今、この馬鹿みたいなロンゲの男は、これから任務だとおっしゃいましたか?言われれば確かに、今日はそんな予定が入っていた気がする……いやしかしですね!任務の前に一度あの御姿を拝見、いえ、拝んでおかなければこのまま任務に行ったとしても支障が出てしまう。今日はいつもの20%しかやる気が出ません!


「ゔお゙ぉい!ふざけたこと言ってねぇで、行くぞぉ!」


『嫌です!スクアーロさんだってふざけないでください!私がルッスーリア様を拝見しないとやる気出さないのご存知でしょう!?』


「知らねぇよそんな設定!!」


今日は厄日のようです、今は亡きお母様。ルッスーリア様を影から密やかに見守ることも出来なければ、この使えない上司(否認)と任務に行かなくてはならないようです。泣きます。このままでは私の涙腺はぶっ壊れてしまいます。
しかし、もしここでルッス―リア様が通りかかったとして、私が泣いていたとして……だ、駄目です!そんな情けない姿は見せられません!いや、もしかしたら、泣いている私にとても優しくしてくださって、あの綺麗な手で頭なんて撫でられたら……!


「なんかコイツおもしれーな。表情くるくる変わってるし。」


「気に入ったんならやるぞぉ。」


「しししっいらねー。めんどくさそうだし。」


先輩方の声は聞き流しおきましょう。
いつものパターンなら、このあたりでルッスーリア様が来てくださるというのに……今回はその気配もありません。やはり、今日はあきらめて…スクアーロさんと任務に行かなくてはならないのですね。はぁ、憂鬱です。


「言っておくがいつものように心の声ダダ漏れだからなぁ。」


『また人の心読んだんですか?ほんと、そろそろ訴えますからね。』


「テメェ!あんまりゴチャゴチャ言ってるとボスにチクるぞぉ!!」


『ほらほら、任務行きましょう、任務。ではベルフェゴールさん、失礼しますね。』


「いってらー。」


シカトかぁ!と吠えているスクアーロさんは見ないようにしておきましょう。
はーぁ。憂鬱です。最悪です。今日はどう頑張りましょうか。出会ってから昨日までのルッスーリア様を思い出しながら熟(こな)していきましょうか。うん、そうしよう。

あぁ、もう一度、一緒にお菓子作りたいなぁ…。











この恋は止められません




あ、今回の任務の内容はなんですか?
……ゔお゙ぉい!!





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久々なのでどんなテンションで書いていたか曖昧で…。今回はけっこうグダったと思われます、設定とか。
ベルさんは友情出演です(笑)



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