14:嵐の爪痕
アフター


「ほら、乗れって」
「いやです駄目です無理です!」
「ったく、何でだよ」
「わ、わたし重いんで!大丈夫です、少し休めばすぐに回復…」
「こちとらこの森で迷ってから何にも食ってないもんで、あんたが回復するのを待ってらんねえんだよ。いいから、乗れ」
「む、無理です…!」
「ユーリ、無理強いはよくないです」
「(お、王女様…!)」
「察してあげて下さい。彼女は年頃の女の子、おんぶよりもお姫様抱っこの方がいいんです!」
「王女様あああ!?」
「あっ、駄目ですよ。エステルって呼んでください!」
「そ、そういう問題じゃなくて…!」
「よし分かった、やってやるよ」
「あなたも悪ノリしないでください!た、助けてミントさーん!」
「お姫様抱っこなんて、女の子の夢ですよね。ナマエさん、おめでとうございます」
「そんな素敵な笑顔で祝福しないでください!」
「夢が叶ったんだね!ナマエ、おめでとう!」
「ツッコミ!ツッコミが足りない!」


「あーもうばかっぽい。ちょっとそこのあんた、あの子無理やりおぶらせるから、手伝いなさい」
「…すまない、ナマエ」


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