アンジュとナマエ


「ただいま、アンジュさん!」
「おかえりなさい、ナマエ」
「えーと…あ、あった。これが依頼されていた抜け落ちた羽です」
「はい、確かに納品しました。これが報酬のレモングミね。お疲れ様」
「どうもです。それじゃアンジュさん、まだ日が暮れるまで時間があるので、次の依頼を…」
「待ちなさい」
「えっ」
「ナマエ、あなた頑張りすぎよ。病み上がりなんだから、もう少しペースを落としても良いと思うわ」
「そ、そうですか?」
「ええ、そうです」
「病み上がりって言ったって、ただの貧血程度なのに…」
「いいから休みなさい。ほら、さっきマルタとイリアとカノンノが食堂でお茶するって言ってたわよ。たまにはゆっくり、女の子だけで騒いだらどうかしら」
「は、はーい」


「…もう。確かに一人前になったら人の役に立てるように働きなさいって言ったけど、自分を蔑ろにする程働けだなんて、誰も言ってないわよ…」


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