「…はぁ」

「…溜息は駄目だよ、華音」

「だってねぇ…」



目の前に広がっているのはクリスマスデートをしている幸せそうなカップル達。
その状態を効果音で表すと、イッチャイッチャイチャetc…という感じだ←



「いや、人が幸せな所を見るのは好きだよ?
でもこう目の前で何人もイッチャイチャされるとねぇ…独り身の自分には虚しいしきついよ」

「確かに、ね…」



言い終わると、爽は華音をちらりと見るとクスッと楽しそうに笑った。



「じゃあ僕達もデートしちゃおっか?」

「…え!?
いやいやそんなに気を使ってくれなくても…」

「僕がしたいからするの。
ほら、お手をどうぞ、お姫様」




そう言って爽が手を差し延べると、顔を真っ赤にさせ、「は、え!?」と変な声をあげた。



「て、てか私姫って柄じゃないし…」

「ほーら、置いて行っちゃうよ?
人も多いから迷子にもなっちゃうかもしれないしね?」


「……うぅ…っ」



爽に急かされ、華音は渋々手を繋いだ。
顔を俯いていたが、その顔は本当林檎の様に真っ赤だった。





暫く歩いていると、空からちらほらと白いモノが舞い降りて来た。

顔をあげ、空を見上げる。



「…あ、雪だ」

「ホントだ。じゃあ今日はホワイトクリスマスか…」

「うん。雪降る瞬間を二人で見れてよかったね」

「……うん、そうだね」



空を見ながら優しく微笑んだ華音を見て、爽も微笑んでからまた空を見上げた。



微笑んだ爽の顔はほんのり赤く染まっていた…


それは冬の寒さのせいなのか、違うのかは彼だけの秘密――…





彼女の無意識な言葉
 ()


(華音ってホント嬉しくなる台詞をサラっと言うね…)(え、どれの事?)(…ちゃんと意識して言ってね…)




べふっ!!!←
いかん、久しぶりに甘ほのぼのを書くとダメージが…!!
げふんげふん、えー、初めから取り乱してしまってすみませんでした。

何か爽がキャラ違う←
こんな策士臭ナンパ男臭するような子だっけ?←知るか
 



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