junk box | ナノ




笑い飛ばしてくれますか
そうしたらきっと救われる
さよならの春
柔いあたたかさに泣いた
君は悲しむだろうか
笑った顔を思い出せない
孤独は薄れたのかい



わたしの心はあなたの傍にある
うわの空の日々
そっと息をしている
やわらかい幸福
深い夜には繋いで
共に孤独を背負うひと
さみしい光がそこに在るから
孤独だけがあなたに優しい



昏いひとみ
あなたの背骨に這う絶望
明け方の空が歪む
軟骨と芋虫
病死した隣人
夜のまばたき、亡霊は泣いた



だれも知らないあなたのかなしみ
みどりに輝く湖畔にて
きっと生まれ変わるの
捨てたのはうつくしい瞳、しなやかな指先、うごめく心
追いかけて連れてってあの夏
グッドバイ、グッドバイ
今すぐ飛んでみせるから
腐臭を撒き散らすなよ
それはそれは汚ならしく



いまでは傷跡さえ忘れた
もう疲れた
青い蝉が死んだ
あなたと出会ってから世界は幾分やさしく
星を食べたって光れやしないよ
こんな夜中にどうしたの
とうの昔に知っていたさ



ぬくもりはどこまでも優しい
抱いた夢のはなし
きみへ
鏡合わせの奇人
梟の森
ブラジャー光線
疑問視する明日
無意味



耳鳴りするこの世界
まどろむ憧憬
つめたい湖底
深海魚は泣いている
冬になったら死のうか
三月のかなしみ
なまぐさい孤独



孤独だからこそ愛せる
朝が来たら笑って
「汚い世の中だ」と吐いたとして
寂しいことを言うね
何処に泳いでいくの