すきすきだいすき
2011/04/09 13:50
創痍が不在のときに久秀さんは戦中でした。
しかしちょっとした不注意で久秀さんがちょっとだけ傷を負ってしまったのです
戦は無事に終わりましたが帰ってきた創痍は心配で久秀さんから離れられません。
「もうやだずっと一緒にいて。これからは俺が全部指揮とるから」
ぎゅううううう
「卿の頭の弱さで戦の指揮は無理だよ、・・痛い、放したまえ」
「いやーーーーっ絶対やだああああっ!」
「五月蝿い!騒ぐでない!」
創痍の腕の中で久秀さんは耳を塞ぎます。
「だってぇ・・・こんな、怪我ぁ・・・久秀が・・」
ぼろぼろと大粒の涙が創痍の瞳から零れてきました。
「・・・心配するな、」
久秀さんの右腕は白い包帯で覆われていました。
「うっ、ぅぇえ・・・・っ」
「馬鹿犬の癖に、」
すん、と創痍が鼻をすすりました。
「これからはぁっぜったい、・・・おれが、まもるからぁっ・・・」
久秀さんにとっては本当にどうということのない怪我でした。
しかし創痍が馬鹿みたいに涙を流して心配するものだから、久秀さんはなんだか嬉しくて、思わず笑ってしまいました。
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