改めて話したい、


部活前ケータイを見たら、白川がメールが届いていた。一緒に帰るか?と送ったら、写真部の部室で待ってると返ってきた。


「改めてって言われたらどうも入りにくいんだよなぁ。」


部活が終わって、写真部の部室の前に立っている。ここに立ってもう数分が経つ。


「笠松ー?いるんだったら入ってきなよ!」


どうやら白川は俺が立っているのが分かったらしく中から声が聞こえてきた。ドアを開けて中に入ったら机に向かって写真の整理している白川がいた。


「まだ、終わってないのか?」
「ごめんね、もうちょい待って。」
「あぁ、」


白川の迎えにある椅子に座って写真の整理を手伝う。あ、これこの前の試合の写真か。


「相変わらず、俺の写真が多いんだな。」
「もちろん。笠松は最高のモデルだからね!」
「…お前は変わらないな。」
「そんなことない。」


特に深い理由はなく、軽い気持ちで言ったつもりだった。でも、白川は作業していた手を止めて真剣に俺を見ている。


「アタシ、笠松がアタシをフったのはアタシを女として見てないからだと思ってた。でも、ちがくて。笠松じゃなくて、アタシが笠松を幼馴染みとかし見てなかったんだよね、笠松はそれに気づいたから別れてくれたんでしょ?」
「あぁ。」
「でも、笠松と微妙な関係になって黄瀬と出会って分かった。アタシの感情はあの頃とはもう違うんだよ。」


白川の顔が徐々に赤くなっていくのがわかる。ああ、きっと俺はこいつに愛されているのだ。


「俺はずっと白川が…智咲が好きだった。今も、な。」
「それはどういう好き?」
「あー、うん。抱きしめたいとか、キスしたいとか。」
「キ…?!」
「ははっ、真っ赤だな。」
「うっさい黙れ!」
「…智咲。」


軽く頭を撫でたら、すごく照れたような笑みが返ってきた。そして、どちらからともなく、顔を寄せて笑いあった。


アタシも好き
(照れ笑いをする君が)
(最高に可愛いくて)




俺は思わずキスをした。


       [END]


 




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