あれから笠松先輩とか気まずくて必要最低限のことしか話していない。周りの先輩たちも俺たちの間に何かあったことを薄々気づいているだろう。といっても、俺がどうこう出来る話でもないんだけど。


今日は朝練がなくて、いつもより遅めに登校したら玄関ホールに若干人だかりが出来ていた。近づいてみたら、大きく印刷された写真が飾られていた。写真の下には説明書きのようなものがある。


「…高校生写真コンクール金賞、白川智咲…題、ミチシルベ」


説明を読んでいくとなんとなく状況が把握できた。智咲先輩がコンクールで金賞をとったのだ。


「黄瀬?今日は朝練ないの?」
「智咲先輩、おめでとうございます。」
「会話になってないよ。でもまあ、ありがとう。」
「どうしてこの写真選んだんスか?」


俺がそう聞いたら、いい写真でしょ?と返ってきた。確かにいい写真だ。片方の手で1をつくりもう片方の手でドリブルをしている。正しくミチシルベという題が相応しい、笠松先輩の背中。


「俺、中3の時笠松先輩見て、海常の推薦受けるの決めたんスよね。」


だから俺は


戦いたくなんかない
(憧れることをやめるなんて)
(難関すぎやしませんか。)




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白川ちゃんがコンクールに出した作品は笠松先輩が一本いくぞ!みたいな感じにやってる時のあの後ろ姿です。PGのあの姿はあまり後ろから描かれませんが頼もしい背中だと私は思ってます。

憧れることをやめるなんて〜のやつは原作の海常桐皇戦が好きすぎて気がつけばこうなってました←


 




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