「うーあー、だめだ。緊張で吐きそう。」



年が明けた。とは言うものの、初詣にも行かず家で勉強していた私にのったら、年が明けた実感というものはない。ただ、試験までの日にちが短くなっていく、それだけのことだ。



「うわ、全問正解だ。」



「あ、勝手に見るな!」



今は、受験生のために開けられた校舎で勉強をしている。午前中は一人でやってたんだけど、午後からは森山が合流。まあ、森山はもう受かってるから私の勉強に付き合ってくれているだけなんだけど。



「センターまでもう二週間きったね!」



「何でそんなに嬉しそうなの?!嫌だ!もう、時間止まって!」



「大丈夫だよ、みょうじ頑張ってるし。目に見えるくらい学力が伸びてるんだからさ。」



森山は、そう言いながら私の解答をひらひらさせる。確かに、少しずつ伸びてるのはわかるけどそれでもまだまだなのだ。



「私には、きっと無理だよ。」



私にはレベルが高すぎる。最初から分かっていたけど。そもそも、彼女でもないのに同じ大学に行きたいなんて言った私が馬鹿だったのだ。



「もっと自信持ちなよ。そうだ、志望大学受かったら何か奢ってあげるよ。」



にんまり、そんな言葉が似合うような笑い方で森山は私をどんどんはめていく。



不安と期待と
(入り交じった私の心は)
(貴方のところに行ったり来たり。)








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