塾が始まるまではまだ時間がある。早めに行って自習するという手もあったが、今日は学校に残って教室で勉強することにした。



が、集中出来ない…!私が今いる教室は一階ですぐそこにはグラウンドで部活に励んでいる野球部がいる。それに、運動部のマラソンコースでもあるため生徒がよく通る。ここでは、静かに勉強することは不可能のようだ。おとなしく戸締まりをして塾に行こう。そう思い、窓を閉めようと窓際に行くとマラソンコースを走ってる笠松や森山含むバスケ部が見えた。…笠松も森山もバスケの推薦で大学決まってるもんね。練習出てるなんてすごい。



私には真似できない。だから、勉強を頑張るのだ。…森山、関西の大学って言ってたな。一緒な大学は無理だとしても、近くに居たいなぁなんてワガママだろうか。ただの友達でしかない私には。



窓を閉めて電気を消して靴箱に向かう。どうやら残っていたのは私だけだったようで、靴箱に来る途中誰にも会わなかった。靴を履いて外に出たら、ジャージ姿で校舎にもたれている森山がいた。



「みょうじお疲れ。教室にいたの見えたよ。勉強?」



「そ、勉強。私も森山が走ってるの見えたよ。お疲れ様。誰か待ってるの?」



「あぁ、一緒に帰ろうと思って。」



「でも、もう校舎に人残ってなかったよ?先に帰ったんじゃない?」



「いやいや、今出てきたし。」



今?周りを見てもここにいるのは私と笠松だけだし。今出てきたのは私くらいしかいない。…ん?私か?!勢いよく顔を森山の方に向けたら、そこには森山の綺麗な笑顔があった。



恋は邪魔者?
(いやいや、まさか。)
(恋は私を強くする)








「#幼馴染」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -