「…で?」
「それから、二人で話した気がするけど、記憶がない…。」
「そっか。」
あれ、詳しく聞かないんだ。そう思って、顔をあげようとしたらぐりぐりと頭を撫でられた。撫でる、という表現は少し合わない気もするけど。
「お前はこれからどうするんだよ。」
「一度、森山先輩と二人で話したいかな。このままじゃ、幸男くんにも迷惑かかるし。何も分からないままじゃいまいち納得がいかないというか気を使われる理由にかけるというか。」
「一人で行くのか?」
「……うん。これは、たぶん、私と森山先輩の問題だから。」
「そっか。じゃ、俺は待ってるからな。ここで、紗夜を待ってるから。何があっても、絶対帰ってこいよ。」
「……ありがと。」
私は幸せだ。こんな素敵な人に好きになってもらえて。
記憶探偵
(大切な人のために)
(真実を探しています。)
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