森山先輩の告白の回数はどんどん増えていった。私はそれをずっと断り続けた。ちょっとした罪悪感もあったけど、私は幸男くんが好きだったからずっと断り続けた。

それからすぐ、私は幸男くんと付き合い始めた。そしたら、森山先輩の告白はぱったりなくなって、告白どころか笑顔でおめでとうと言ってくれた。幸男くんから話を聞くと、告白したら?と背中を押してくれたのは森山先輩らしい。意外だった。でも、まぁ、森山先輩はきっと幸男くんとの友情も大切なんだ!と、私は思った。思うことにした。二人は本当に仲がいいから。

そして、ついに二人が卒業する日が来た。

その日、私は幸男くんを探していていた。すぐに見つかったのだが、なんせ後輩(男)からの人気が高い人なので私は近づけそうにない。自分のサークルの先輩には挨拶はすませたし、どこかで時間をつぶしていようか。そう思った時ふと、森山先輩がいないことに気が付いた。もしかしたらまだ中にいるのかな?いろいろあったけどお世話になったし、挨拶しておこうかな、と思って中を探すとこれまたすぐに森山先輩を見つけることができた。「森山先輩!」と呼ぶと森山先輩は笑顔で振り返って私に近づいてきて、いきなり私の手首をつかんで歩き出した。


私が知っていること
(あの時の私は)
(何を思っていたの?)



 


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