「文化祭、一緒にまわらない?」


陽菜ちゃんの頭を撫でていたらいきなり制服の裾を掴まれ言われた言葉がこれだ。さっきから、顔を赤くして(原因は俺だけど)可愛いのに、裾を掴まれてこんなことを言われたら断れないだろ!というか、俺から誘うつもりだったのに!


「もちろん!陽菜ちゃんはいつ当番?俺は二日目の午前中だけど。」
「クラスの手伝いは二日目の午後。後は、生徒会だけど、私の仕事は腕章つけて見回りするだけだから基本的に自由だよ。」


「じゃ、一日目は一緒にまわろっか。」


この言葉に陽菜ちゃんが嬉しそうに返事をする。そんな些細なことに喜んでるなんて、陽菜ちゃんはわかってないんだろうなぁ。


「で、陽菜ちゃんは今何やってるの?生徒会?」
「今はクラスの手伝いだよ。食器取りに行く途中。」
「だったら、俺も手伝うよ。俺のクラスはほとんど準備終わってるし。」
「でも、迷惑じゃない?結構重いよ?」
「だからだよ。陽菜ちゃんに頼られるのは嬉しいしね。」
「じゃあ、お願いしようかな。ごめん………いや、ありがとね!」


そう、君は笑顔が似合う。その飛びきりの笑顔のために、俺は君といるんだ。


底が知れない愛
(いくら君に伝えたって)
(尽きることはない。)



 



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