腹が減ったと連呼してくる風介にうるせぇ少し黙ってろと言いながら冷蔵庫を開けたら、あら〜綺麗な冷蔵庫、というわけでただ今風介と家の近くのスーパーで買い物中。
いつもならめんどくさいから行きたくない、と言ってコタツから出てこない風介が付いてきたのは多分アイスを買うため(冷凍庫を確認したら、アイスのストックが切れていた)。
買い物カゴをカートに乗せて一番近い野菜売り場へ直行した。トマト、レタス、キュウリ…必要なものを次々とカゴへ放り込んでいたらピーマンを入れた瞬間、風介が「ピーマンは嫌いだ」と言ってすかさず棚に戻した。おい、勝手に戻すなよ。

「いい加減食えるようになれ」

パシーンと風介の頭を叩いて、戻したピーマンを再びカゴの中へ。
後ろで何かボソボソ言っているようだったがそんなのは無視するに限る。

そういえば来る途中に風介、パスタが食いたいとか言ってたっけ。
目の前の棚にある、パスタが入った袋を2つ取ってカゴに入れて…あとはソースだ。
あいつのことだからきっと、カルボナーラがいいって言うだろうけど一応聞いておくか。

「おい風す…」

振り返ったらさっきまで俺の後ろにいた風介の姿がない。
いるのはデカいファミリーパックの菓子を片手にきゃあきゃあと走り回る喧しいガキ二人のみ。
勝手にいなくなるんじゃねぇよ、と舌打ちをしてジーンズのポケットからケータイを取り出す。
電話をかけようとした瞬間、前から「はるや〜」っていう声が聞こえたと思ったら、両手に菓子を大量に抱えた風介が近づいてきた。

「おま、そんなに食うのかよ」
「これはみんなで食べるのだ」
「みんな?」
「ヒロトとリュウジ、あとお前」
「ちょっと待て。なんでヒロトとリュウジ…」
「今日うちに来るらしい」
「それを早く言え!!!」

あいつら何時に来るんだと問えば、5時半らしいよ…って、あと15分しかねぇじゃねぇか!と風介から菓子を奪い取って、会計までダッシュしたのは言うまでもない。














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