「んぁっ!も、やめ…銀ッ」
「ほら、まだ音を上げるのは早ぇだろ?」
どうしてこうなったんだ。
折角の非番だから、と思い、銀時の家に行った。
そうしたら、銀時は笑顔で「いらっしゃい、土方」と出迎えてくれた。「来るころだと思って、あいつらにはお使い頼んどいたよ」とも言って。
別に、万事屋の子供達に俺らの関係は秘密ではないが、そんな銀時の優しさが嬉しかった。そこまでは至って普通だった。
「ねえ土方。今お前に出せるの…イチゴ牛乳しかないんだけど…」
「え…茶は?」
「めっさ薄くていいなら…」
「じゃあイチゴ牛乳で」
甘いのか薄味の茶か。究極の選択ではあるが、薄味の茶は駄目だ。しかも店とかの(クレームになるような)薄味の茶とかじゃない。"万事屋"で出される薄味の茶だ。
あれはもう薄すぎてただのお湯でしかない。
なら、仕方なく甘いのになるだろう。
「ほい、どーぞ」
「ありがとう」
そして、目の前に置かれたピンクの液体に、懐から取り出したマヨネーズ(業務用)をたっっっぷり絞った。すると、
「ぎゃあああああああ!!!」
目の前から凄まじい悲鳴が聞こえた。
「何してんの!土方くぅん!?」
「うるせ…何って、マヨしぼってんだよ」
「きー!そういうんじゃなくて!!」
「…じゃあ何だってんだ」
「どうしてイチゴ牛乳という最強の甘さを誇るものにすっぱいマヨネーズをしかも大量に入れるわけ!?隠し味とかじゃないよね?!それもうただのマヨネーズ牛乳だよね?!ちょっと!」
「…」
あまりにも銀時がまくし立てるから、反論する気も失せて黙って、マヨネーズが入った(元)イチゴ牛乳を飲んだ。
すっぱい独特のマヨネーズから、ほんのりとイチゴの香りと牛乳が交わってとてもいい感じに出来上がった。とても満足。
「おいしい…」
その一言を発した瞬間、ブチッと何かが切れる音を聞いた。
「土方くんよぉ…そんなにマヨネーズが好きならさぁ?マヨネーズで抱かれてみる?」
「は?マヨネーズ"で"?マヨネーズ"に"じゃなくて?」
マヨネーズ"に"だったら、もうそれはそれは夢のような世界じゃないか。マヨネーズ風呂みたいなところに入って好きなだけマヨネーズが飲めるっていう事だろ?
とか考えていたら、マヨネーズが俺にぶっ掛けられた。
「っに、してんだ!勿体無ぇだろ!」
そう言いつつ、俺の顔に飛んできたマヨネーズを指で掬い、口へと運ぶ。そんな行動をしていたら、いつの間にか銀時が俺の真横まで来ていた。そして、耳元で、
「安心しろよ。俺がきっちり綺麗に、舐め取ってやるから。な?」
なんて、俺の弱い耳元で、腰砕けになるような声で言いやがった。
「ほら、どう?だあいすきなマヨネーズで抱かれる気分は」
ああ、で、の意味はこれだったのか。
マヨネーズを俺の体に絞られて、銀時がそれを舐める。
「お、まえ…マヨラーじゃ、ねえっん、だろっ…は、」
「うん。だけど、お前の体が甘ぇからいける」
「っんな!馬鹿かっ!テメェっぁ!」
「おいおい、罵りながら喘ぐとか…どんだけイイんだよ、マヨネーズ」
銀時は、胸や腹辺りで、マヨネーズを絞り、舐め取っていたが、終に手があらぬところへ…
「ぎ、銀!おま、やめ…!そこだけ、はっ!」
「いーじゃんいーじゃん。お前はマヨネーズで抱かれるんだから、夢でも見てろよ」
にゅる…と、マヨネーズが俺のに絞られた。
散々の前戯で熱くなっているところへ、生ぬるい感触。冷たかったら気持ちよかったかも…なんて考えたのは秘密だ。絶対。この状態で言ったら実効されかねない。こいつの家には俺専用のマヨネーズが、冷蔵庫にあるはず…だから。
「なあ、気持い?」
「ん、なわけ…っ」
「そう?ここは喜んでるみたいだけどね」
そう言って、銀時は俺のモノを掴んで、上下に動かし始めた。
マヨネーズの油分で、いつもより最初からスムーズだ。ぐっちゅぐっちゅ言ってる。
「んっ!はあッ…ぁ、あ、あっ!」
「もっと、ヨがれよ」
俺の先走りと、マヨネーズの匂いが絡んで、鼻にクる。けれど、快感に翻弄されてる今、それさえも敏感になる薬でしかなくて。
「ふ、ぅ…にお、い…っ」
「ああ…まあすげえ臭いしてっからなあ」
「やあああっ!ぎん、強いっ…!そん、なっぁああ!つよ、く…っふ、しない、でぇっぁあ!!」
ぐちゃぐちゃになった俺のモノをひたすら上下したあと、銀時はそれを口に含んだ。
「ひゃぁあ!?」
「ん…不思議な味だ」
「しゃ、べ…っ!!!」
銀時は口に含んで、先走りとマヨネーズが絡んでいるものをしっかりと舐め取って。その間に、指は俺の秘所を解しにかかっていた。
「やぁ!両ほ、駄目ぇぇええ!」
「いいから、いいから」
「だか、らっ!…んぅっ!!しゃべ、んなっ!!」
俺のモノがある程度綺麗になるころには、秘所もすっかりほぐれていて。
「まあマヨネーズは綺麗になったけど、あれだな。お前、感じすぎで先走りはどうにも出来ないな」
半笑いでそういわれて、恥ずかしくなる。
「まあ最後の締めは取って置きだから…」
と言って銀時は奥へと消えた。
この微妙な熱がどうしようもない。手を恐る恐る自分のモノに伸ばして、触れる。瞬間、電撃が襲う。もうそうなったらとめられない。
ひたすら自分で自分を慰める。油分があるから、いつもより滑るのはいいが、速さだけで気持ち良さはいつもの半分。だから少し力をこめて、念入りに扱く。
「んっ…ふ、ぎんっぁ!ぎんっ…!やら…これ、きもち…っいい、よぉ!ふぁぁあっ!!」
開いている左手で、ぎこちなく自分の秘所に埋めてみる。
「ぁ!い、った…っ」
自分で入れるのは初めてだから、痛くて。でもそれさえも、気持ちよく感じてしまう。
「やっ、ど…してっ!んっ、んっ、ふぁっ!!痛い、のに…っ!!きもち…っいいの…ぅぁああ!!!」
もう少しでラストスパートという所で、止められた。銀時に。
「なあに一人でハッスルしてんのよ、土方君?」
「っ!!」
「俺が冷蔵庫に取りに行ってる間に、土方君は我慢できずに自慰?全く、淫乱になったねえ。まあ、嬉しいけどさ」
「っ、」
顔が、上げられない…
見られて、いた…なんて。しかも、いんらんって言われた…
「大丈夫だよ、土方。淫乱でも、俺が面倒見てあげるから、さ!」
抱きしめられて、耳元で喋りながら、銀時は秘所に冷めたいものを入れてきた。
「ひゃあああああああ!!!!!」
「お、いい反応」
冷たい冷たい冷たい。
「なん、なに…っ」
「土方、好きでしょ?つめたあいマヨネーズ」
「っ!」
マヨネーズが、中に?
「厳密にはまだ容器の中だよ。じゃあ、これから、入れていこうか」
銀時は笑顔で、そう言った。
そして、思いっきり、容器を潰す。
流れてくる、冷たいどろどろしたモノ、マヨネーズ。
「やああ!や、っ、銀、やだあああ!!!!」
「っ、土方の好きな、マヨネーズだろ」
「ふぁっ、やら…きもち、…」
「は、やっぱり、土方は淫乱だな」
「きもち、いけど…っ、ゃ、らあああっ!銀、やめ、やめ…ってええっ!!」
涙が、ぼろぼろ落ちる。
体内に、銀以外のものが、入るのが、こんなにも嫌だったとは自分でも始めて知った。
いくらマヨネーズが好きでも、ここに入っていいのは…
「っ!?ひじ、かた…?なん、泣いて…」
「んひっ…く、ぅぅ…」
銀時は漸くマヨネーズを入れる手を止めて、俺を見てくれた。そこで始めて俺が泣いているという事に気づいたみたいだ。
「ぅ、…ぁ…っ、」
「土方…ごめん…いくら…マヨネーズが好きだからって…こんなの、いけない、よな…食べ物を、粗末に…」
「そ、じゃ…ない、っ」
「え?」
「銀のじゃなきゃ、やだ。俺の中に入っていいのは、銀だけ。マヨネーズなんかじゃ、やだよ…っ」
言った。言って、しまった。
さすがにこんな事を言ったら、引かれるかもしれない。だけど、どうしても、銀じゃなきゃ駄目なんだ。
「んの、馬鹿…!どこまで俺を煽らせるんだよッ」
銀は苦しそうな顔をした。そして、直ぐ銀のモノが俺の中に入ってきた。あったかくて、太くて…かすかにそこから鼓動を感じる、銀時の。
「ふあああっ!」
「もう、どうなっても…、知らないから、なっ!」
「んっ!きゃ、あ、あ、ああっ!!」
入れて直ぐに動き始める、銀時。そして激しい律動。
「ふ、あ、んぅっ!きもち、い…っぁ!銀…ッ!!」
「俺も、気持いよ、っ!く、っ」
マヨネーズが、銀時のでぐっちゃぐっちゃと体内で混ざる。その感覚さえ、悦楽に変わる。銀時のが、入っている。それだけで、俺は満たされていく。
「はは、お前の中、ぐちゃぐちゃだなっ!」
「んんっ!!それは、銀が…っふぁぁああ!!」
「くっ、もう…出す、ぞ!」
「ん!ん!いっしょ、にっ!ぁ、きゃ、ぁあああああああっ!」
「ふっ、くぅ…ッ」
中に、たくさん銀のが入ってきて、思わず嬉しくて笑ってしまった。
大好きな味
(マヨネーズより、銀時が一番)
end.