「おい、銀」


万事屋の事務所。
ソファに座っていたら、銀時は俺の膝を枕にし始めた。


「んー?」
「んー?じゃねぇよ。何だよ、コレ。この頭!」
「いだだだだッ!!!引っ張んな!痛ェ!」
「だったら頭どかせ」
「嫌だ」


思わず溜息が漏れる。
はあ、またこれか。と。


まあいい。こんなのは慣れっこだから。
それに、なんだかんだ、俺自身が銀時にこうしてもらえるのは……その、何だ…う、嬉しいからな。




「銀さーん、ただいま帰りました」
「銀ちゃーんただいまネ!!」


扉が開くと同時に、2人の子供の声。新八と神楽だった。

「あれ、土方さんいらしてたんですか!なら土方さんの分もお昼買えばよかったですね」
「いや、いい。俺が勝手に来ただけだから」
「あ、トッシーだああ!!」


最近、神楽にトッシーと呼ばれるから、どんな反応するべきか、些か図りかねている。
そして神楽は俺を見つけると、腕に抱きついてきた。


「ちょ、神楽ちゃん?!」
「あれ、銀ちゃんなんでそんな所に居るアル。トッシー迷惑そうネ」
「いや…別に迷惑じゃ…」
「そうですよ、銀さん」


新八がそういいながら、昼飯を作りに台所に消えた。
すると、神楽と銀時との視線が痛い。凄く痛い。


「銀ちゃん、トッシーは私のネ!」
「いやいや俺のだから!」
「…」

正直、このやり取りも疲れた。


「私、トッシーとキスだってするヨ!」


え、という暇も無く。
気付いたらキスされていた。頬に。
口は体でよけていた。神楽に悪いけど、口にはさせられない。



「ちょっと土方ー!!!」
「やったネ!!」



触るな
 (「土方は俺の!」)





end.



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