今日は津軽と静雄さんの家で遊んできた。と言っても、静雄さんの作った曲を、レコーディングする津軽をずっと見てただけなんだけど。
そうしたら、帰る間際に、静雄さんが、
「今度はサイケと歌えるような曲を作っとくよ」
と笑顔で言ってくれた。
もう本当に今日はしあわせだったなぁ!

今日あった事を思い出すと自然に笑顔になる。やっぱり、生きてるなら、笑顔でいなきゃね!


「ただいま〜♪」

いつもなら臨也さんは俺が出掛けた日は仕事を休むか、早く切り上げるかで、とにかく家にいてくれる。それで、俺を笑顔で、お帰りと迎えてくれる、のに。
今日はそれがなかった。
仕事が急に入ったら、どんなに時間がなくても、電話で教えてくれるのに。
電気も消えてる。


おかしい

「臨也さん?」


部屋の前で名前を呼んでも返事がない。
一応ノックして部屋に入る。


「臨也さん!居たなら返事してよぉ!…心配、した…じゃ、ん」


と、臨也さんはベッドにうずくまっていた。
喋りながら近付く。臨也さんの目には…涙が浮かんでいた。なみだ…?


「あ…サイケ、お帰り…ぐす」


目も鼻も真っ赤。何時間も泣いてたのだろう。声もがらがらで。笑ってない。凄く、悲しい顔をした、臨也さん。

自分のなかの、何かが、




きれる、  オ ト  が した








「臨也くん…何で泣いてるの」
「え…サイケ?(いつもさん付けなのに…何かおかしい)」
「誰の、所為?」
「…今日、仕事してたら…向こうが、シズちゃんと別れなきゃ、俺を殺すって…さ。でも、まだ死にたくないし、シズちゃんの側にいたいし…」
「…」
「考えさせてくれって言ったけど…やっぱりシズちゃんには幸せになって欲しいから…別れようと、思ってた…ところ」


なにそれ。だれそいつ。

臨也くんを泣かせる奴は誰だろうと、おれが許さない。許せない。ああ汚い。はやくころさなきゃ。臨也くんが汚れ、悲しむその前に。


「臨也くん、そいつ…だあれ?」
「…サイケには、関係ないよ」
「だあれ?ねぇ臨也くん。おしえて」
「―――っ、」






臨也くんは静雄さんの隣で笑ってなきゃ。しあわせじゃなきゃいけない。

臨也くんの笑顔やしあわせを潰す奴は、おれが消さなきゃ。


しんじゃえばいい。臨也くんを泣かす奴は生きてる価値なんてない。
おれが、けさなきゃ。ころさなきゃ。







白い悪魔がわらう
  (さぁ、手に武器を持って)






end.
前サイトのもの

少し、加筆訂正。



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