「徹ちゃん」
「わ!びっくりした!」
「そんな驚くとこ?ていうか何してんの?」
「だって急に現れるから…年賀状書いてるんだよ」
「え!こんな近くに住んでるのにわざわざ?」
「いいじゃないか別に!書くの楽しいし…」
「直接言いにいけばいいのに」
「直接言えないこととかあるだろぉ」
「しかし…ぷ!今時の男子が年賀状手書きとは」
「なんだよっ」
「いんや?いいんじゃないすか?」
「思いっ切り馬鹿にしてる!」
「してないよー徹ちゃんだもん」
「なんで俺だからなんだよ」
「徹ちゃんは普通の男子じゃないからね」
「なにそれ!」
「それより」
「え、なに?」
「私の分はあるの?」
「あ、あるよ…」
「じゃあ私に直接言えないことあるんだ」
「え?…あ!そうじゃなくて!」
「そっか…私…信用ない、かな…」
「うわあああ!違う違う!」
「ごめんね徹ちゃん、私帰るね」
「あっ待って!違うから!」
(外場村の冬ってめっちゃ寒そう)