「ねえ名前ちゃん、もう部活決めた?」

「あ、まだだよ」

「そっか…。あのね、名前ちゃんに頼みたいことがあるの」



千代ちゃんにそう言われて放課後着いていった場所はグランドだった。大きくて広いグランドは整備されたてのようで、しんみりとした匂いが漂っている。いい匂いだなと思った。



「わたしね、野球部のマネージャーになりたいの!」



トイレにてジャージに着替えた千代ちゃんは、興奮気味にわたしにそう告げた。聞けば中学生の頃はソフトボール部に所属していたらしい。それがなんで野球部のマネージャーなのかは聞かなかったが、特に入る部活を決めていなかっのでわたしも野球部のマネージャーになろうかななんて考えていた。



「わたし制服のままだけど大丈夫かな?」

「大丈夫だよ!名前ちゃんはわたしに着いてきただけだし」

「あのね、わたしもマネージャー…やってみよっかな、なんて」

「え!ホントに!?嬉しい!」








グランド
(できるかな、わたしにも)





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