最終章1-2『封筒の中身は…』 ▼ 勇者は 封筒を投げつけた! ん?なぁに、これ。……俺宛?…え、差し出し人は千尋? ▼ 魔王は手紙を読み始める ………何この、今の現状を見透かしたような内容。もしかしてこうなる事解っててこの手紙書いたわけ?…はー、お前時々ミラクル起こすよね。俺がこんな程度で気分良くして開放してくれるって本気で思ったんだ? …お前はそういう奴だってことは、今までの経験で身に染みてるからな。あとはそれが、無事にお前の手元に届くかだけが心配だったが…。そこの勇者が、ちゃんと運んできてくれた。 ――お前の負けだ、馨。 ……しょうがないな。そこまで言われたら降参してあげなきゃいけないじゃん。別にこの手紙の所為じゃないけど、仕方ないな。 …………勇者、あの封筒の中身がそんな凄いものだって知ってたのカッ?え、「知るわけないだろ?」ダヨネ。なんか、神前クンの狙い通り、みたいな感じで話進んでるけど、これ偶然偶々だって教えてあげた方がいいのカッ?…そうだネ、綺麗にまとまりそうだから余計なこと言うのやめようナ。 君達もお疲れ様。良くここまで来たね。きっとわけもわからず来たんだろうけど、しょうがないから千尋の事返してあげる。中々良いモノも手に入ったし、…後々これネタにしてからかえそうだしね。 ヤメロ馬鹿野郎。…なんだ、此処まで来てくれて感謝する。思うことは色々あるだろうが…胸のうちに秘めておいてくれ…。苦労かけたから、ハロウィン料理でもご馳走する。 ・ ・ ・ こうして勇者は無事に神前を救出し みんなでハロウィンの夜を楽しんだったのでした …あれ、そういえばジャックは何処へ? [序章へ / 戻る] |