エドワードとアルフォンス
2011/03/20 08:57



がちゃん、と叩き付けるように電話の受話器を戻す音が聞こえて僕は立ち上がった。


「ウィンリィと連絡取れたの?」


そうお決まりの言葉を掛けると兄さんは目を逸し顔をぽりぽりと掻いて無愛想にまあな、と答えただけだった。なんとも後味のわるそうな微妙な表情。


大方ウィンリィと電話越しに喧嘩でもしたんだろうなぁ。電話してる最中、終止兄さんは怒鳴っているように見えたし。本当はそれが久々にウィンリィと話が出来たという嬉しさへ故の照れ隠しだなんて弟の僕ぐらいにしか分からないんだろうけど。



「………たまには素直になってあげたら?」



ウィンリィきっと待ってるよ?と続けて首を傾げて言えば、うっせ、余計なお世話だ、と一蹴されてしまった。