デントとアイリス
2011/06/10 19:24

メロー・ウイルスの後日談(?)






鳥達の囀りが告げる朝の気配。その気配に気が付いてゆっくりと瞼を開けようとすると、途端に朝日の眩しい光が差し込んできて。思わず目をぎゅっと瞑ってしまった。



もう一度、少し間をおいてから、今度はゆっくり目を開ける。


視界に飛び込んできたのは草原。その景色を見て昨日の夜の子守歌を思い出す。どうやらあのまま寝てしまったみたい。そう思いながらあたしは眠い目をこすって自分の状態を確認する。


なんだかとても温かい。お日様だけじゃない、誰かのぬくもりのような。すぐ隣りに感じるそれを確かめる為にあたしはゆっくりと顔を上げた。


…しかし、その自分の行動のせいであたしの眠気は一気に吹っ飛ぶ事になる。



「でっ、デント…!」


「?、おはようアイリス」



なんとあたしはデントの肩に寄り掛かるようにして寝てしまっていたようで。少し顔を上げた所で眠そうに目をとろんとさせているデントと目があった。



絡み合う互いの視線。あたしは慌てて目を逸して彼の側から離れた。なんだか恥かしい。


「どうしたの?」


「…べっ別になんでもないわよ」



あーあ。あたしはどうしていつもこんなにどきどきしてるのかな。素直にあなたのぬくもりが愛しい、とか言えたらきっとこんな苦労はしないのに。









***

すいません消化不良…
ただあの後こんな事があったらいいなと思ったんですはい。