ポッドとコーン
2011/06/10 19:23

※BLです苦手な方は注意!












女みたいに透き通るような、それでいて少し病弱そうにも見える白い肌、触ったらサラサラしていそうな蒼くて繊細な髪。すっと通った鼻筋といい、同じ兄弟で三つ子なのにどうしてこんなにも違うのだろう。



俺は目の前で静かに寝息を立てているコーンの髪にそっと触れた。思った通りのサラサラだ。触れた時、髪からふわりと薫った香りがなんとも言えぬ欲望をそそる。



この蒼を全て、一つ残らず全部、俺だけのものにしたい。その蒼い瞳に俺の紅だけを映して欲しい、なんて思ってしまう俺は何かを間違えてしまったのだろうか。同じ兄弟として、三つ子として育ってきた奴に恋をした、なんて。



「そんな事、言えるわけねぇよな」




嘲笑ぎみに小さく呟いてから、名残惜しい気持ちを押し隠してもう一度蒼の髪をそっと撫でた俺は、静かに蒼から背を向けた。