*つりかわ学園設定です*

「ごめんなさい」

食堂に響く、実に申し訳なさそうな声。肩をすぼめて、スカートを両の手でぎゅっと握りしめて、縮こまる。

「また、夏樹タン残しちゃったぉ…」

沙子が、苦笑を浮かべながら、ため息混じりに夏樹の頭をくしゃり、と撫でる。決して、怒っているような口調ではないのだが、逆にそれが夏樹の心に何かを突き立てる。

「何で、夏樹タンは何時も残すかなぁ…もしかして、お口に合わない?」

「ううんっ!!違うよっ!!そんな事ない!!」

夏樹は沙子の言葉を、大声と身振り手振りで打ち消す。さらに首をぶんぶん振ってこれでもかと打ち消す。(色んな意味で)豹変した夏樹に沙子は眼を真ん丸とする。

「僕、茄子の食感が苦手で…。決して沙子ちゃんの料理が美味しくないというわけじゃ…」

「ごめんぉ。今度は茄子の量、減らすね」

沙子がにこりと笑う。皮肉でも自嘲でもない、ただ単に目の前の子への笑み。

ちくり、笑みが刺さる。その、優しい笑顔に何故か涙が溢れそうになった。「どうしたの?」沙子が、俯く夏樹の顔を覗き込む。

「夏樹た…?」

夏樹は急に箸を手に取り、とっくに冷めきった麻婆茄子を口に放り、一つ一つを噛み締める。ぐにゃり、独特のあの食感。普段なら嗚咽物だが、無理やり奥へと押しやる。ごくん、と喉がなった。
キャラ迷子…しかも無駄に長いとかwごめんなさい。


嫌われたくなくて、

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