03 雲鬢、花顔、金歩揺 雲のように豊かな髪、花のようなかんばせ、歩けば揺れる黄金のかんざし 「ナレーション美化されすぎじゃない?」 「そんなことないさ君は美しいよ」 「皇帝気持ち悪い寄らないで」 「照れちゃってまたー」 「え?殴っていい?」 「痛ァ!もう殴ってるし!」 芙蓉の花の縫い取りをした寝台のカーテンは暖かく、二人だけで幸せな春の一夜を過ごす 「別に幸せじゃないしね何でさっきからナレーションばっか突っ走ってんの?ちょっと待ってよこっちの都合だってあるんだから」 「よしそれに従って二人きりで春の一夜を」 「やめろ来るな」 「皇帝にそんなこと言うとは!」 春の夜の短さをかこちつつ、皇帝は日が高く昇ってから起きます。この時からというもの、皇帝は朝早くから政務を執ることはなくなりました。最悪です。私の仕事が増える一方、どうでもいいから仕事してくれ皇帝 |