俺の朝は早い。目覚ましをかけることなく五時には自然に起きる。中学校までは無遅刻無欠席の皆勤賞だ。



「おっすー」

「おっすー」

「今朝何食べた?」

「忘れた」

「老化現象だな」

「あんたに言われたくないよハゲ」

「ハゲてねえしふっさふさだし」

「未来予想図」

「U」

「つまんね」

「うっせ」



それが高校に入ってからがらりと変わってしまった。それもこれも、すべてこいつのせいだ。



「次体育?めんどー」

「運動音痴だからそう思うんじゃね?俺なんか運動神経いいから体育大好きだし」

「今日からあれだよ、持久走」

「屋上で寝るか」

「屋上入れないじゃんうちの学校」

「夢のないこと言うなよ、そこは乗っとこうぜ」



遅刻野郎(♀)と連んでたせいで、俺も遅刻魔になっちまった。高校での俺の扱いは完全に不良生徒だ。ちなみに屋上で授業がサボれるのは物語の中だけであって、実際今時どこの学校もそうそう屋上になんか入れないと思うのだがどうだろう。そんなことはない?



「そういや猫どうしたよ、猫。名前つけた?」

「玉の輿の頭取ってタマにした!」

「えらい大層なタマだな!」

「ほんっとありがとう、まじかわいいよあの子くそかわいいよ」

「どいたまー」



今だって朝は五時に起きる。それから学校近くの喫茶店で勉強しつつ、ボーっと外を見て過ごすんだ。あいつが見えたら、店を出る。前を歩くこともあれば後ろから声をかけることもある。こんなことが日課になってしまった俺を中学時代の同級生が見たら、まあ爆笑するだろう



「なあ、猫もっと欲しかったりしね?」

「え、欲し…!」

「また違う猫が産んでさ、そんな広くねえんだようち」







まあつまり何が言いたいかって、男女に友情は存在しないってこと。







不 純 異 性 交 友





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テーマ「人外ファンタジー」
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