※現パロ
※孫兵と作兵衛はお隣で幼馴染み
※ただの俺得




「「Merry Xmas」」
「おはよう作兵衛」
「おはよ、孫兵」

12月25日、俗に言うクリスマス。
親同士が学生時代のからの友人で生まれた時からずっと一緒にいる孫兵と作兵衛は17歳になった今年も一緒にクリスマスを迎えた。(作兵衛が孫兵の部屋に泊まっただけ)
起きてから顔を見合わせ挨拶を済まし、部屋の扉の前に二つの大きめの箱を見つけて二人で苦笑する。

「まだ今年もあるみたいだね」
「いい加減サンタも信じてねーけどなぁ」
「ありがたいからいいけど」
「まーなぁ」

クスクス笑いながらイベント好きな両親たちを思い出す。
プレゼントであろう箱はあとで開けることにして、作兵衛は布団から抜け出す。

「うし、んじゃ買い物行くか!行くだろ孫」
「勿論」





買い物を終え今度は作兵衛の家に直行し、買ってきたものでケーキを作り始めた。作兵衛達が中学に上がってから、クリスマスのケーキは二人で作るのが恒例になっていた。正確には、作兵衛が作って孫兵はその手伝い。

「うし、後は飾り付けだけだ!」
「飾り用のクリームも出来たよ」
「おーサンキュ」

袋に入れたクリームを真剣にデコレーションする作兵衛を見ながら孫兵は微笑する。

「出来た!どーだ孫兵!」
「うん、いつも通り綺麗だよ。流石作兵衛」

顔をあげた作兵衛がやり遂げた表情で孫兵をみると孫兵は笑って作兵衛の頭を撫でた。それに照れ笑いを返すと、ふと孫兵の動きが止まり頭を撫でていた手が作兵衛の右頬を捉える。

「う、え?」
「ついてる」

そう言って、反対の頬についていたクリームをぺろリと舐めとった。綺麗に取れたのを確認した孫兵は満足そうに笑って離れる。作兵衛は顔を赤く染めて孫兵を睨んだ。

「口で言えよっ」
「言っただろ、ついてるって」
「だからって舐めんなよ!」
「だってもったいない。そのまま作兵衛を食べても良かったけどね?」
「孫兵!!」
「はいはい、早くしないと母さん達が呼びに来るよ」
「誰のせいだ誰の!」

真っ赤になった作兵衛が孫兵を追いかけまわしてじゃれていると丁度二人を呼ぶ声がする。顔を見合わせた二人はくすりと笑って作り終わったケーキを持ち孫兵の家へと向かった。




「今年はブッシュ・ド・ノエルなのね」
「流石作兵衛ね。可愛いわー」

伊賀崎家と富松家が全員集合して、毎年恒例のクリスマス会が始まる。夕飯を終えて二人の母親がケーキを見てきゃっきゃしている横で、孫兵と作兵衛はもらったプレゼントの確認をしていた。

「孫兵なんだったー?」
「…何だこれ、動物リスト?だって」
「…つまりここから動物選んで良いってことじゃね?また増えるのかお前のペット」
「やった…!次は何にしようか作兵衛!」
「珍しいんがいーよなぁ」

けらけら笑い合っていると、作兵衛は孫兵の座ってる隣に小さなラッピングされた箱を見つける。

「孫兵、それは?」

好奇心でその正体を問うと、孫兵は「あぁ、これか…」と呟いて箱を持ち立ち上がる。それをポカンと見上げている作兵衛に目配せしついてくるよう促した。未だにはしゃいでいる母親たちに声をかけて孫兵の部屋にあがる。

「なんで部屋?」
「どうせなら二人の時に渡したいと思って」

含みのある笑みに首を傾げた作兵衛は促されるまま孫兵の隣に腰掛けた。孫兵は作兵衛の手をとりその小さな箱を作兵衛の掌にのせる。孫兵の様子を伺いながらそのラッピングをとると、出てきたのは指輪の入った箱。

「孫兵、これ…」
「僕からのクリスマスプレゼント。いらなかった?」
「いる!ってゆーか俺なんも用意してない…!」
「いいんだよ。作がそれを身につけててくれれば十分。まぁ作がこーゆーの苦手なのは分かってるんだけど?」

だからこれもプレゼント、と孫兵が渡してきたのはチェーンだった。

「これなら大丈夫じゃない?どうかな」
「…っ!この馬鹿!俺なんかホントなんもないのに…!つけるに決まってんだろが!」

少し瞳を潤ませた作兵衛は孫兵にしがみつく。孫兵はその行動にまた嬉しそうに笑った。







(ちなみにこれ、ペアリングな)
(…恥ずかしい奴!)













リア充乙



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