これの続き




「…で、作兵衛、孫兵と幼馴染みってどーゆーこと」
「いやどーゆーも何も…そのままの意味だし」

あの、俺が伊賀崎の部屋を飛び出してから半刻、俺はその4人に捕獲されていた。まさかこの俺が迷子共に捕獲される日がくるとは思わなかった…。

「つーかなんで伊賀崎に聞かねーんだよ。わざわざ俺捕まえなくてもいいじゃねえか」
「だって孫兵に聞いても「何がわからないのか分からない」って言うから」
「や、まぁ幼馴染みは幼馴染みだし」

目の前でむくれる4人に小さく溜息をつく。何が不満なのかが理解できない。

「だって作兵衛と伊賀崎がそんな親密な関係だなんて思わないって普段を思えば」
「そりゃい組とろ組じゃ接点あんまねえし。委員会も一緒じゃねーし?仕方なくね?」
「作さっき孫兵のこと孫って呼んだよな…」
「!あれは…」
「そーだぞいつも伊賀崎って呼ぶのに!」
「この歳になってま…ごとか、呼ぶの、恥ずいだろ…!」
「孫兵も作ちゃんのこといつもは富松って呼ぶよな」
「あぁそれは富松にそう頼まれたからね」
「孫兵」
「みんないないから。もう夕飯だけど行かないの?」
「!行くぞ!三之助!」
「おう!作、また後でしっかり聞くからな!」
「あっこら勝手に行くなバカ共!」
「俺が追っかける」
「わりーな藤内」

ぎゃいぎゃいと騒いでたかと思えば急に静かになる。迷子は藤内に任せてゆっくり食堂に向かおうと思ったら数馬が意味深な表情でこっちを見ていた。

「…んだよ」
「幼馴染みってつまり同じとこ住んでたの?」
「いや、こいつの住んでた村と俺んとこが隣。んで親の用事でお互いに行き来してた時に会ったんだ。な」
「あぁ」
「あんま子供いないとこだったから同い年珍しくて一緒遊ぶようになったんだっけ?」
「ふぅん?それ何歳くらいの話?」
「あ?親から聞いた話だし物心ついた時は一緒にいたよな」
「そうだね。……4つくらいかな?」
「んー、そんくらい?まだ宗司とか居なかったもんな」
「………」




うちの孫富幼馴染み事情。こんな感じ。
またなんか閃いたらかこう。



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