※某笑顔動画に投稿されていた替え歌から
※無理矢理感溢れています。






「先輩は僕たちと行くの!ね、先輩!」
「違うよ、先輩は僕と行くんだから。ですよね先輩…?」

喜三太、しんべヱ、平太に挟まれ作兵衛に呆れた顔で見られ数刻。なぜこんなことになっているのか。それはやっぱり学園長の気まぐれのせいで。
委員会の委員長(代理)が一年とお使い…なんだけど、組ごとらしく。何故か何故かは組とろ組の日程が重なりまして。こんなことってありえるか?学園長適当すぎやしないか?なんてこと言えるわけもなく。ろ組の平太とは組の喜三太しんべヱに挟まれている訳だ。

「先輩、どっち選ぶんですかっ」
「先輩…」

俺の腰あたりまでしかない一年に上目遣いで見つめられて…選べるわけないだろう!!どちらも行きたいに決まってる!
走り回れば両方いけないこともないけど…俺がいない間が可哀想だろ…。
どうすればいいんだ!!

「(食満先輩が悩んでる…。でも僕の組に来てほしいんです!お願いされたって譲れないっ)」

悩んでたら三人に服をひっぱられた。

「先輩は誰が一番すきなの?」
「僕らより平太の方が好きなんですかぁ?」
「喜三太たちのが好きなんですか…?」
「「「せんぱぁ〜い」」」


「みんな同じ位大好きに決まってるだろっ!」

だから選べないんじゃないか…!!
そんな、選べなんて言われても俺には…俺には無理だ…!




そんな事があってから、1日経ちました。
昨日はもう遅いってことで先輩が委員会終わらせて(というか無理矢理逃げて)たんだけど、今日も委員会はあるわけで…。
一年坊主どもはいまだに不機嫌だし、冷たい態度の一年に食満先輩はダメージが強すぎて打ちひしがれてるし。全く委員会の居心地が悪い。流石に俺もイライラしてくる。

「…………」
「「「………」」」
「……はぁ」

ちらちらと一年を見る先輩と無視する一年を見て溜息をつき、俺は立ち上がった。

「作?」
「俺がなんとかしてきます」

多分、組がかぶって同じようなことになってる委員会は他にもいる。生物とか、図書とか、保健とか。この際手段は選ばない。とりあえず俺はこの仕事の進まない現状がなんとかなればそれでいいんだ。

「生物保健図書のやつら巻き込んで、騒いできますよ。さすがになんとかしてくれますって」

そう言って用具倉庫を後にした。



数刻たって用具倉庫に戻ると、元の空気のままだった。重苦しい。
俺が戻って来たことに気付いた先輩が泣きそうな顔で駆けよってくる。

「作…!」
「上級生二人まで参加よし、だそうです」
「……日程変更にはならなかったのか…」
「我儘言わんでくださいよ」

拗ねてる先輩を無視して俺は一年に歩み寄る。

「お前らどっちに来て欲しい?」

急な問いかけにきょとんと目を丸くした一年はすぐにうーんと頭をひねった。その姿に苦笑して、一人ずつ頭を撫でてやる。

「な、選べないだろう。俺も、選ぶの無理だよ。食満先輩も同じだぞ」

説得するように言うと、先の先輩のような泣きそうな表情になって先輩の元に走ってった。

「「「ごめんなさいっ!」」」






(ぎゅーってして!)
(仲直り、だな)
(…良かったすね(先輩顔緩みすぎです…))



相思相愛用具委員










「じゃあ、俺と先輩で途中交代しながら両方の組行けばいいですね」
「ああ!!」
「(良かったこれで仕事が進む)」
「次は作兵衛ともお使い行きたいな!」
「………」
「むしろ用具みんなで一緒に行きたいなぁ」
「……先輩、黙って手ぇ動かしてください」




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