※現パロ
※作兵衛は前世(室町)の記憶あり
※「予期せぬ再会?」の続き




あのあと、すぐに担任に見付かって教室に連れていかれた。それからずっと教室でこれからの事や委員会決め、諸注意とかぐだぐだと担任の話を聞く。でもそれも右から左で、俺の頭は数馬と三之助のことしか考えていなかった。
本当はすぐにでもあいつらのクラスに行って確かめたかった。まぁそれができないのが現実なんだが。ただただ、早くHRが終わればいいのにと呪いのように思っていただけ。

「それじゃー今日は終わりー」

隣のクラス(きっと三組)から先生らしき声が聞こえてきた。あぁ隣は終わりなんだ羨ましい。この教室からじゃ後半クラスが終わったかどうかまで確認できないんだ。なんで四組と三組の間に昇降口への廊下があるんだ馬鹿野郎。

「よし、なんか分からないことあるか?」
「ないでーす」
「じゃあ今日はこれで解散だ。明日から早速遅刻とかやめてくれよ?」

担任とクラスの奴らが笑ってる。
良いから号令かけて終わりにしろよこのあほんだら。こちとら早く確認したくて仕方ないんだ!

「号令ー」
「きりーつ、れいー」

さようならー。
言い終わらないうちに教室を飛び出した。全速力で四組に飛び込む。

「な、なんだぁ?」

もう既に殆どの生徒が帰っている様子の四組で、数少ない居残り生徒が驚いた声を出した。そいつの近くまで詰め寄り、胸倉を掴んで問い掛ける。

「さっ、三反田、数馬は?」
「し、知らねぇよ!もう帰ったんじゃねぇの?!」
「っち……さんきゅ」

帰った奴を探すより手っ取り早いのは隣のクラスの三之助だ。うわついた声をあげる目の前の奴に短く礼を言って隣の教室を目指す。

「次屋三之助!!」

ガラッと大きな音を立て、五組の扉を開けた。五組はついさっき終わったような雰囲気で、わりと多くの生徒が残ってる。

「次屋?おーい次屋ー、お前に客ー」

扉のすぐ近くにいた男子生徒が教室に向かって声をかける。

「んー?」

その声に反応したのがいた。
周りより頭一つ分飛び抜けてデカイ男だ。気の抜けるような返事をしてのらくらこちらまで歩いて来る。前髪の一部分だけ染められた髪、普通より少し長めの黒髪、やる気の見えない表情。
三之助だ。変わらない、あの、三之助だ。確信した。頭がそうだって騒いでる。三之助だ!やっぱりあの夢は前世だったんだ!

「さんのす…」
「…誰、あんた」









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