▼ 衝撃 : 9 / 17
「あんまり愛想振り撒かれると……オレ、」
身体を伝う細長い指がついに乳首を捕まえた。
指の腹で捏ね回され、ぴくりぴくりと身体が震える。
「ヤキモチ妬いちゃう」
朔哉はなんの前触れもなくにっこり笑って身体を離した。
お預けを食らった身体は支えをなくしてずり落ち、やっとの思いで壁に背中を預けた。
事態が飲み込めないままの俺を残し、朔哉はじゃーね、と手のひらをひらりと翻して去っていってしまった。
..........
『お前らのヤる気はその程度かァアァアアァアアア!!!』
「うぉおぉおぉぉぉお!!」
…あれ、なんか、デジャヴ?
『えぇーとぉ、ムチャブリレースに出場する選手の皆さんはぁ、スタートライン周辺にお集まりくださーい。繰り返しまぁーすぅ…』
生徒会副会長の喝に続く気の抜けた声は放送委員長のもの。アナウンスに従い、スタート地点にむさ苦しい野郎共が集まりはじめる。
体育祭秋の陣もいよいよ終盤。
選抜リレーに次ぐ盛り上がりを見せるという、わが校オリジナル競技、ムチャブリレースがスタートしようとしている。
bkm
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