告白6 : 6 / 11



…拗ねてる?



『はーい、みなさーん!楽しんでますかー!?わたしはですねー、りんごアメをオトナ買いしましたよー!』

するとその時、どこからか、ヒーローショー司会のお姉さんのような甲高い声が響いた。発信源を探してぐるりと辺りを見回すと、アーケードの軒下にスピーカーのような機械が設置されているのを見つけた。

『えーただいまより、中央広場屋台村にて、食べ物飲み物アクセ雑貨、特別価格でーす!みなさん奮ってどーぞ!』

商店街のちょうど真ん中、お祭り屋台が並ぶ広場がある。きっとそこからの放送なんだろう、お姉さんは尚も可愛らしい声で流暢に言葉を続けていた。

「おー!いーじゃん!」
「行ってみる?」
「こっちのが近道だよ!」
「翔、行くよー」

「あ、うん、今行く─」

早くも人混みに紛れつつある広い背中を追うべく、一歩を踏み出した。



…その時。



「─わっ、」





bkm


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