告白4 : 4 / 11



「いいねーゴボウ巻き」
「そうかな?」
「一口くれ!」
「だめよ嵐くん。俺がもらうの。」
「…欲張り」
「牛タン入り串箱買いしたお前が言うな」

各々の好きなものを買って、賑やかな街中を談笑しながら美味しいものを食べ歩く。

…なんだか、



「なーにニヤニヤしてんの」

俺よりも遥かに高い身長してるのに、わざわざ下から覗き込むようにしてきたのは恭祐くん。
そう言う恭祐くんだって、ニンマリ顔なんだけど。

「…や、おれ、あんまりこういう経験、なくて」

中学の時は、親父と弟が家にいると思うとなんとなく、遅くまで出歩く気にはなれなくて。それに加え、当時は部活にも入ってたから余計に、友達と遊びに出かける、なんて機会もあまりなかった。

「だから、なんか…楽しい、かな…」

みんなにとっては何でもないことなんだろうけど。
知り合って間もないうえ、みんな年上で先輩なのに、こうやって、古くからの友達みたいに遊んでいることが、嬉しくて。

「そーかそーか!!楽しいか!!」
「可愛いねぇ、かける」
「どれどれ、お兄さんたちが美味しいモノを食べさせてあげようじゃないか」
「嵐が払ってくれるんだもんね?」
「あぇ!?お、おれ?」
「…うん」
「…よし、俺が奢ってやろうじゃないか!何でも言え!」
「やったぁ恭祐どーする?」
「えーと、とりあえず焼き鳥屋で砂肝と皮と、あと揚げタコ、デザートでりんごあ」
「お前らのは知らねぇよ!」

相変わらずの息ピッタリな漫才に思わず笑った。
特寮はいつも笑いが絶えなくて、とても居心地が良い。



bkm


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