告白3 : 3 / 11


......


わいわいがやがや。ぐるりと辺りを見渡せば、老若男女を問わない人だかり。決して広くはないアーケードの下を、人混みに揉まれ歩く。
午前中を街中での買い物にあて、太陽がようやく大人しくなり始めた頃、俺たち7人、商店街上陸です。

「やべー!超イイ匂い!光希あれ何!?」
「さつま揚げ串ぃ」
「…肉」
「牛スジ串ぃ」
「焼き鳥屋ってある?」
「砂肝唐揚げ串ぃ」
「あっちからも良い匂いがするね」
「焼き鮎串ぃ」

祭りの醍醐味といったら串モノ、とまでは言わないが、必然的に食べ歩きとなるために、やはり串モノ屋台が多いらしい。
光希くんがユルく語尾を伸ばしながら、各屋台を指していく。しかしタネが、なかなかに渋い。居酒屋のメニューのようだ。

「いただきまー!」
「え、嵐くんそれ何?」
「じゃがまる?」
「…何?」
「ジャガイモ入りさつま揚げぇ」
「え、うまそ!おばちゃん俺もじゃがまる!」
「お兄ちゃんらイケメンだから、おばちゃんサービスしちゃうわよ」
「おー!ありがと!」
「そっちのお兄ちゃんは?」



「あ、えっと…ゴボウ巻き1つ」

何だかその雰囲気に圧倒されつつ、俺はやっとゴボウ巻きを1つだけ頼んだ。
他のみんなは、手に手にいろんなさつま揚げ串を携えている。




bkm


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