思惑12 : 12 / 12



下へ下へとのびていた彼の手が、未だ萎えることのない俺のを掴んで、上下に擦り始めた。
あまり自分でもシたことのない俺にとって、ソレはあまりに刺激的すぎる。

「あ、で、でる…っ、からぁ…!あ、あああっ!」

最後には、先端の方をカリッと引っ掻かれて、頭が一瞬真っ白になった。その瞬間、出てしまった、らしい。

「ん、っう…ぅ、」

そして、俺のでドロドロになったであろう彼の指が、入り口付近を、円を描くように撫で始めた。今まで何回かこの段階まで来たけれど、まだ慣れない。
いつの間に用意したのか、ローションまで垂らし始めて、最初から、本格的にスルつもりだったんだと思ったら、もっと恥ずかしくなった。
そのうち、つぷりと彼の指が中に侵入してきた。まだ遠慮がちに動かされるそれは、押し拡げるように中をさ迷う。念入りに念入りに、解すように。

「力、抜いてて…」

優しく囁きながら、彼は指を引き抜いた。そして息を整える間もなく、熱くて大きいものが入り込んでくる。

「あ、あ、ああ…!」

それはゆっくりながらも奥に奥に入り込んできて、液体が順調に中へと導き、徐々にぐちゅぐちゅと濡れた音をたてる。しかしそれに構う暇もなく、中の液体を泡立てるかのように激しく掻き回された。

「っ、んあっ、ああ、あ!」
「……翔…」


首筋にかかる熱い吐息に含まれるのは、他でもない俺の名前。

その意味を噛み締めながら、彼の背中に回した腕に、ぎゅっと、力を込めた。







09...神野くんの思惑。




bkm


/全80page

back
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -