どうやら双子の兄の様子が最近おかしい。あからさまでは無いものの何か物思いに耽っていたり時々挙動不審になっている。

「ねぇ、隆文」
「な、何だよ?」

ほら、ただ名前を呼んだだけなのに口籠もってる
恋でもしたかな?
ここまであからさまだと滑稽だと思う。
普段の隆文はこんなにわかりやすくなかった、これじゃまるで夜久さんに対する白鳥の反応と殆ど一緒だ
あーなんか苛めたくなってきた…

「隆文って好きな人できたの?」
「ブフッ なっ、何アホな事言ってんだよ!?」
「きたなっ、て言うか図星なんだね、」
「な、ちがっ!」
「あーハイハイ、言い訳は結講ですよ」

明らかに目が泳いでるのに言い訳をシテイル隆文にドヤ顔を決め込んでやったら何か言いたそうな顔をして溜め息をついた
どうやら隆文の片思いの相手は夜久さんらしい
隆文が学園のお姫様をねぇ…
私の兄は女の子を見る目はあるらしい

「まあ、ライバル多いと思うけど頑張ってよ 犬飼月子ねぇ…いいんじゃない?」
そう言って笑いかけた時の面食らったような顔をしたけど「双子の妹に隠し事は通じませんよ」と言ってやった

巧妙に隠された気持ち
(隠し通す自信は無くなった)

‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐

時系列的にはin〜summerの犬飼ルートの「俺と恋して〜」の少し前の筈。
犬飼は身内の前では冷静さを失ってるとおいしい←俺得

◎素敵企画サイト様 詩の中の物語様に提出させていただきました!ありがとうございました。




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