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私はロザリーにシャルロットを尋ねる日を相談しようと思いハンスと共にロザリーを探していた
『ロザリーったら何処にいるのかしら』
「オスカルの所ではないのか?」
『先ほど尋ねたけれどオスカルもいなかったわ・・・』
「もう一度行ってみよう」
『そうね』
庭を探していた私達はオスカルのもとに行こうと戻っていくと前方からオスカルとアンドレとロザリーが駆けてくる
「エリザベート様!!」
『そんなに慌ててどうしたのロザリー』
「シャルロットを見ませんでしたか!!」
もちろん私達は今日ジャルジェ邸の敷地内から出ていないからシャルロットを見かけてはいない
『いいえ』
「どうかしたのか?」
「シャルロット嬢がいないんだ」
『ハンス』
「あぁ、私達も共に探そう」
「助かる」
いなくなったシャルロットを探すために人手を増やそうと思い1度ジャルジェ邸へ戻ってきたらしいオスカル達はもう一度ベルサイユ宮殿を探すと言ったので私達もそれについて行く
同じく探していたらしい途中でポリニャック夫人らとも合流し手分けをしてシャルロットの捜索を開始した
「シャルロット!」
「シャルロットさまー!!」
「シャルロット、シャルロット何処なの!?」
「あ、あそこに!!」
暫く捜していると庭園にある段数の多い階段の端に立っているシャルロットを見つける
「シャルロット!?」
オスカルがシャルロットに駆け寄る
『ハンス私たちは下に』
「あぁ」
万が一の時のことを考えて私達はシャルロットがいる真下辺りへ移動した
落ちそうになった所をオスカルが何とか落ちないよう手を掴んだがオスカルはあの時怪我をした肩がまだ完治まではしていなかったのか痛みによりオスカルが支えきれなかったシャルロットが落ちてくる
『ハンスッ』
何とかハンスがシャルロットを抱きとめてくれた
『良かったッ』
「気絶をしているが怪我も何もない」
『本当に良かったッ』
オスカル達がエリザベート達に駆け寄る
「エリザベート様!フェルゼン!!」
「エリザベート様!!」
『オスカル、ロザリー。シャルロットさんは無事よ』
「良かったッ・・・」
「フェルゼンありがとうッ」
「いや、エリザベートの言葉に従っただけだ」
「エリザベート様・・・」
『助けたのはフェルゼンとオスカル貴方です。貴方が一瞬でもシャルロットさんが落ちないようとめてくださったからシャルロットさんを助けることが出来たのです』
私はそう言い切りポリニャック夫人の方を見る
それに1番にハンスへお礼を言うべきは彼らではなく貴女よね・・・・・ポリニャック夫人
『ポリニャック夫人なぜこのような事になったかお分かりですか?』
「さ、さぁ・・・わかりませんわ」
この顔は嘘だ
彼女は何故なのか気がついている
『貴女が勝手に決めた結婚のせいです。政略結婚が当たり前だとしてもシャルロットさんはまだ11歳です!!子供は親の道具ではありません!シャルロットさんは私とロザリーで看病をします。シャルロットさんが目を覚ました時にでも会いに来てください』
フェルゼンがシャルロットをオスカルに渡しそのままシャルロットをジャルジェ家へ連れて行くのであった
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