Miracle of the rose | ナノ


▼ 026


あの日から数日後


もう日もくれてきたというのにオスカル、アンドレ、ロザリーの3人は出かけようとしていた


『あら?もう日も暮れたというのにどこへ行くの?』


エリザベートとフェルゼンが出かけようとしている3人に声をかける


「アントワネット様がお呼びになっているということで今からベルサイユに行くのです」

「日も暮れたというのにか?」

「あぁ」

『気をつけてくださいね・・・シャンデリアが落下するという事件から嫌な予感しかしません・・・もしかしたら、』

「エリザベート様心配ございません」

「エリザベート。オスカルとアンドレがいるのだから大丈夫だ」

『えぇ・・・そうね』

「では行ってまいります」


馬車を心配そうに見つめるエリザベートはやはり胸騒ぎが止まらなかった


『ハンスやはり嫌な予感しかしないわ・・・お願い馬車を追ってちょうだい!』

「エリザベート?・・・・・・・わかった。君は待っていてくれ」


不安そうな顔をするエリザベートに
フェルゼンは馬に乗り馬車を追いかける

エリザベートはフェルゼンが戻るまで外で待っていた


しかし・・・しばらくして戻ってきたフェルゼンは何かあったのか慌てた様子で戻ってきた


「エリザベート!!」

『フェルゼン!!』

「オスカルが刺された!!」

『!?お、お医者様をお呼びするわ!』

「たのむ!!」


バタバタと屋敷の中に入り医者を呼ぶように手配する






一時間後
医者が到着しオスカルを診察する


「・・・・・・・」

「エリザベート・・・」

『私が止めていれば・・・』

「君のせいではないさ」

『でもハンス!・・・オスカルにもしものことがあったら・・・!!』

「エリザベート・・・オスカルなら大丈夫だ・・・」


エリザベートの肩を抱き寄せるフェルゼン


『ハンス・・・』

「大丈夫だ」




「・・・・・ん」


オスカルが目を覚ます


『オスカル!!』

「目が覚めたのか!!」

「・・・・・・・・私は」

「暴漢に襲われたんだ・・・」

「そうだ・・・ロザリーとアンドレは!?」

「2人とも無事だ。かすり傷ひとつない」


フェルゼンは飛び起きたオスカルを再びベッドへ寝かせた



「そうか・・・」


オスカルはフェルゼンの言葉にホッとした



『オスカルごめんなさい・・・私がとめていれば』

「そんな!エリザベート様は何も悪くはございません」

『私が止めていれば怪我をしなかったかもしれないのよ!』

「エリザベート様・・・オスカルは無事でした。エリザベート様がお止めくださっていたとしても私は主である王妃様に会いに行っていました・・・」

『オスカル・・・』

「ですからエリザベート様が起きに病む必要はございません。私の心配をして下さっただけでオスカルは幸せでございます」


オスカルがそうは言ってもやっぱり私が止めていれば怪我なんてしなかったはずだ
せめてロザリーだけでも連れて行っていなければオスカルとアンドレの2人だけならオスカルは怪我をしなかったかもしれない

だとしたらやっぱり怪我の原因は私にもあるわけで
私にはオスカルの仕事の手伝いはできないから私に出来ることは



『・・・なら、せめてオスカルの怪我が完治するまであなたのお世話を私にさせて下さい』

「エリザベート様にそのようなことは!」

「オスカル。この状態の##NAME1##は引き下がらないぞ?」


オスカルはそんなことはさせられないと反対したけど私のことをよくわかっているハンスが私を後押しすることを言った



「フェルゼン・・・エリザベート様よろしくお願い致します」

『ふふ、頑張ります』




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