▼ 雪の日の思い出
ミィシェーレ王国の王女セシリアは冬空の中外にいた──────
『セシリア』
「おかあさまっ」
セシリアはエリザベートに抱きついた
家族の中で最も忙しくそして家族達が大好きな母を独り占めできる時間は一日にあるかないか
『ふふ、マリー達はまだ来ないわよ?』
そんな中フランス王家がミィシェーレに来るのを今か今かと外に出て待ちわびているセシリアは寒い中外にいた
「そうだぞセシリア」
ウィルを抱えたフェルゼンがセシリアに話しかけた
「おとうさま!ですがもうきてもおかしくないじかんだと」
「かぁたま・・・」
手を伸ばすウィルをフェルゼンから受け取ったエリザベートのかわりにフェルゼンはセシリアの前にしゃがみ込み目線を合わせる
「セシリア」
「いってたもん・・・」
「あぁ。もうすぐ来られる。だから中に入ろう」
『そうよセシリア。この寒い中ずっと外にいては風邪をひいてしまうわ』
「・・・・・・」
「セシリア」
『あ、ハンス待って』
エリザベートがセシリアの肩を叩き城門の方を指すとそこには馬車がこちらへ向かってくるのがわかったアメリアは飛び跳ねて喜んだ
「!!おかあさまきたわ!!!」
『えぇそうね』
はしゃぐセシリアを微笑ましそうにエリザベートとフェルゼンは見た
「シシィ!!」
馬車からエリザベートの幼馴染でありフランスの王妃であるマリー・アントワネットが出て来るとアントワネットは1番にエリザベートに駆け寄った
『マリー会いたかったわ!!』
「私もよ!!」
エリザベートとアントワネット再会を喜んだ
それもそのはず
2人が再会するのは実に3年ぶり
エリザベートの戴冠式以来である
『寒かったでしょ?さ、入って』
「それでその夫人たらね」
女性陣ティータイムという名のお話会
『まあ!』
「テレーズあっちにいきましょ!!」
「えぇ!!」
娘達はこっそり?部屋を出ていき
「かぁたま」
「ままんれーぬ」
「父様と遊ぼうな」
父親達は子守にアタフタ
部屋を出たセシリアとテレーズはお城の探検をしようと歩いているとセシリアが雪が降っていることに気がついた
「テレーズみてゆきよ!!」
「ほんと!?」
「つもるかしら?」
「つもったらゆきだるまつくりましょうね!!」
「えぇ!!」
『セシリア!テレーズ!』
セシリアとテレーズが居ないことに気がついた#エリザベートとアントワネットは窓から外を見ている2人を見つけた
『外は寒い──────まぁ、雪だわ』
「本当!もうそんな季節なのね・・・」
エリザベートの隣で外をみるアントワネット
『ねえマリー?』
「ふふ、私も同じことを考えていたわ」
『ふふ、なら明日の予定は決まりね』
キャピキャピする母達を娘達は不思議そうに見るのだった───
『ハンス!明日はみんなで雪遊びをしましょう!!』
「きっと楽しいわ!!陛下も明日は早起きして下さいね!」
「「え?」」
『楽しみね!』
「えぇ!!」
娘よりも楽しむ母親z
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