「ん?帰んないのか」

「うん。今日はお泊り」

「オレ聞いてねーけど」

「あ、そうなの?オビトのおじさんが泊まりに来いって」

仮にも同い年の女の子が…普通泊まるのだろうか。同い年の女子だぞ、しかも中学生だぞ?!おじさんは何を考えているんだ。オレが思春期なの忘れてんのか。

「オビト、風呂入って来い」

「わかったよ。…おじさん、変なことするなよ!絶対だぜ?!」

「いいから早く入れ」

というかアイツ泊まるって言ったよな?どこで寝るんだ?布団はあるのか?それより何よりおじさんに呼ばれたってことはナマエの連絡先知ってるって意味だよな。

「オレでさえ知らないのに…」

あれ、今なんて言った?
オレ、ナマエの連絡先知りたいのか?学校もクラスも一緒なのに連絡先が知りたいのか。不思議な話だ。無意識に口からでた言葉が信じられない。
悶々としていると、

「オビトー!お風呂上がったらリンゴたべようね!」

脱衣所の向こうからのんきな声が聞こえた。もう知らねえ。オレはあいつのカレシじゃないんだ。

(150622)

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