勘弁して欲しい。何なんだこの状況。なんでこの男が私と一緒に寝ているんだ。昨夜は何もなかった筈だ…多分。いやでも間違ってもこんな女より綺麗な男と寝たりなんかしない。
そっと布団をめくる。そして素早く元に戻した。

「何でこの人、上半身裸なわけ」

頭の中が真っ白になる。昨夜は一体何があったんだ。何故私は何も覚えていないんだ。

「んっ…」

なにやらエロい声を出しながらイタチが身を捩った。私の心臓があり得ないくらいに跳ねる。起きるかと思った。…いやこの際、起きてもらわないと困る。そう思い直して上半身裸の男を揺さぶった。

「起きてイタチ。何でここで寝てるの」

「…昨日のこと覚えていないのか」

ゆっくりと瞼を開ける。
もう嫌だ。昨夜何があったのだと言うのだ300字以上450文字以内で詳しく説明して欲しい。

「何かあったなら謝りますごめんなさい」

「勘違いしていないか」

「は?上半身裸の男が一緒に寝てりゃ勘違いの一つもするでしょう。普通に考えて」

「俺としては勘違いさせたままでも良いんだがな」

恐ろしいことをこんな綺麗な顔で言われると全く怒りを感じられなくなる。どうやら何もなかったようだ。心の底から安心した。

「昨日は未遂だ。今からやる」

いっぺん吊るしてやろうかこの変態野郎。


(110801)
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