「はぁ……」
「どうした溜息なぞついて」
「マダラおじさん…また今年もクリスマスまでに彼氏できなかった…」
「何を嘆く必要がある。俺がい…」
「お邪魔します、イタチです」
「…小僧、その言葉は玄関で言うものだ。ここは居間だぞ」
「うわイタチ。あなたもまたクリスマスまでに彼女できなかったの?」
「お前がいる」
「ほんとウチの一族の男は勘違いが多いよね」
「おじさん、俺は勘違いですか?俺以外に適任はいないと思うのですが」
「どこからその自信がくる?適任は俺だろう」
「二人とも勘違い野郎だよ」
「そろそろオビトがくるぞ」
「あーあ。オビトも彼女できなかったんだ」
「ここは毎年独り身の奴が集まる溜まり場だな」
「言い方が悪いぞイタチ」
「来てやったぞジジイ。…今年も勢ぞろいだな」
「オビトー!メリクリー!」
「お前はもう年頃だろう。いつまでそうしている?」
「……イタチ、オビトからの暴言が辛い」
「気にするな、あいつは魔法使いだからな」
「え?」
「いらんことを教え込もうとするな」
「…まったく、こんなに男がいるのに私の王子様はひとりもいないなんて…」
「これから先現れることはないだろうな。そうだろう砂利ども」
「おじさん、同意を得たいならその喧嘩腰やめてくれませんかね」
「私来年から絶対ここに来ない」