「おい、阿婆擦れ」
「サソリさん、普通に呼べないんですかね。呼ぶたびに貶すのやめてください」
「呼ぶほどの名前じゃねぇだろ」
「それでなんですか?私に用があるんでしょう?」
「これ、よろしく頼む」
「?なんですかこれ」
「俺からだとアイツに言っとけ」
「えっ?あのサソリさんが?!プレゼント?!」
「喚くな、俺は戻る」
「お、お疲れ様です…」
「デイダラ〜デイダラさん〜」
「んだよ…」
「誕生日おめでとう!」
「フッ、オイラはもう子どもじゃないけどな、仕方ないから祝われてやるよ」
「何ちょっと嬉しそうな顔してるの…。あ、これサソリさんから」
「旦那からだぁ!?明日は苦無でも降るんじゃねえか」
「珍しいね、サソリさんが人にものをあげるのって」
「中身はなんだろうな」
「まぁ、あのサソリさんだよ。デイダラは10年の付き合いでしょ」
「旦那は人が嫌がる顔を見るのが好きなんだよ…なんだよこれ…なんでイタチからの手書きの祝いの言葉なんだよ…」
「イタチさんお茶目なとこあるから」
「そういう問題じゃねぇ!度肝抜かれたぞ」
「ほら、ちゃんとサソリさんからの似顔絵もあるし!」
「……あいつら手を組ませたらとんでもないな」
似顔絵はデイダラでなく儀式中の飛段のドロドロしたどぎつい絵だった
「とんだ誕生日だ」
「…デイダラ、産まれてきてくれてありがとう」
「は?」
「来年もみんな一緒に祝えるといいね」
「……ああ、そうだな」
「おいコラ童貞!そこでやれるとこまでやってみろ、最後までだ!できる!羽ばたけ!」
「サソリさん声が大きいです!落ち着いてください、見つかりますよ!」
「てめぇも声がでかいんだよイタチ!」
「俺の弟と妹のいいシーンなんですから静粛に!」
「お前のじゃないだろうが!デイダラなんか全身で拒否反応示してるだろ!」
「…ぶっ殺す、うん」