「1月31日は愛妻の日だ」
「へぇ。博識だね」
「愛妻の日だ」
「うん」
「我が妻よ、今日は愛妻の日だ」
「ごめん妻になった覚えがこれっぽっちもない」
「問題ない。これからなる」
「写輪眼しまって」
「おい、手をどけろ。俺の目を塞ぐな」
「どけたら写輪眼使うでしょ」
「………」
「どうしたの、押し黙って」
「いや、目を塞がれるのも案外いいものだな」
「あなた本当怖いよ」
「そんな俺に嫁ぐ気はないか?我が妻よ」
「なんで」
「俺に嫁げば、可愛い義弟ができるぞ」
「あ、それは魅力的」
「そうだろう」
「弟くん年いくつ?」
「まだまだ純粋な16歳だ」
「思いっきり思春期じゃないですか….」
「俺を殺すとかよく言ってるな」
「すごい嫌われてるね…」
「悪い話じゃないだろう」
「悪すぎていっそ清々しいんだけど」
「そうと決まれば祝言をあげなければならないな」
「何がどう決まったの?!」
「団子でもつまみながら将来について話そう」
「もっと素直にプロポーズできないの?」
「何のことだ?今日は愛妻の日だ」
「そんな綺麗な顔して言わないで!流されちゃうでしょ!」
「元からこの顔なんでな」
「ああ悔しい!」